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海外スシ店3万店突破
5年で2割増
本家・日本食う勢い
低価格化、メニューも多様化
 
    
  海外のSUSHI(スシ)レストランの店舗数が推定で3万を超え、“本家・日本”の総事業所数と逆転した。世界的な健康志向の高まりや新興国での可処分所得の向上などで、世界最大のハンバーガーチェーンの店舗網に肩を並べる規模に成長した。従来の高級感に加え、低価格化やメニューの多様化が進み、すそ野が急速に広がった。テークアウトなどファストフード感覚での楽しみ方も市民権を得始めており、今後も市場は年率2桁伸長を維持しそうだ。
  米国の日本食材流通業者や農水省などからの聞き取りを基に推定した。スシや刺身などを提供する海外の日本食レストランは昨年末までに3万店舗を上回り、マクドナルドの総店舗数(約3万3千店)に近づいたとの見方が強い。
  農水省が2008年にまとめた資料によると、当時の海外の日本食レストラン店舗数は推定で2万〜2万5千店。約5年で最大5割増えた計算になる。主要市場の北米は以前の1万店規模から現在は1万5千店に膨らんだ。従来の「健康志向」「高級感」に加え、客単価が1人10ドル以下のテリヤキ店などがロール(巻物)を提供。中間層や若年層にもすそ野が広がった。
    
  メニューの多様化も成長要因の一つだ。現地のし好に合わせたフュージョン型が一段と“進化”し、ネタに水産物や日本食材を使わない「脱・水産物」型のスシが登場。小麦などを一切使わない「グルテンフリー」、肉や魚、乳製品を含まない完全菜食者向けの「ベガン」など、異なる宗教や食生活に配慮したメニューも豊富になった。
  一方、総務省統計局経済センサスによると、日本の寿司店の事業所数は11年時点で2万8865店。06年の同局事業所・企業統計の調べに比べ1割強減った。ただ、低価格帯の回転寿司市場は依然として成長しているとの見方が強い。
  海外の日本食の需要をめぐってはスシ以外にカレー、ラーメン、おにぎりなど“B級グルメ”も知名度が向上。国内の中堅の回転寿司チェーンに加え、居酒屋、焼肉業者なども新たな外食需要の掘り起こしに向け海外進出を加速している。
2012年10月17日みなと新聞

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