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毎月10日「魚(とと)の日」全国実施へ
ポスターを掲げ特売などでPR
全水商連
 
毎月10日は魚(とと)の日ポスター
毎月10日は魚(とと)の日ポスター
     鮮魚専門店の人気を取り戻そうと、毎月10日を「魚(とと)の日」とすることを決めた全水商連(藤原厚会長)は、イベントの全国実施に向けた準備を進めている。近く、全国共通のポスターを作成し、各店舗に張ってもらって消費者へPRし、地域自慢の旬の魚の特売などで、イベントの定着化を図りたい考えだ。
  全水商連が魚の日を設定した背景には、若者を中心に深刻化している「魚離れ」がある。
近年、若年層をはじめ「魚よりも肉が好き」と答える傾向が強まるなど、この先、魚の消費が先細ることが心配されている。
一方で、魚は「スーパーで買う」という消費者が7割を占め、街の魚屋さんから足が遠のいているのが現状だ。
  スーパーの台頭や後継者不足により、小規模な魚屋さんは減少の一途。
商業統計によると、鮮魚小売業の全国事業所数は2万弱で、およそ30年間の間に、ほぼ3分の1にまで減少した。厳しい経営が続く中、「魚の日を機に、専門店の対面販売を生かし、魚の旬やおいしい食べ方を消費者へ伝えていきたい」と、藤原会長は言う。
  「魚の日」はもともと、仲卸業者の全国組織である全水卸組連が魚を意味する幼児言葉「とと」にちなんで、18年10月10日に設定。東京・築地市場などで魚食普及のイベントが開催されており、市場内は多くの一般客が詰め掛ける。
  独自のイベントとして定着化を目指す全水商連では、「年に1回ではなくもっと頻繁に、それぞれ地域の店ごとに魚をPRしていこう」と、月1回の取組みを企画した。
  魚の旬や食習慣が地域ごとに異なるため、「魚の日」には各店の判断で特売品などを決めてもらうことにしている。ブリやホタルイカなど、自慢の魚介類が豊富な富山県では「ここ数年、魚が獲れる時期も少しずつ変わってきているため、事前に特売する魚の種類などを決めるのではなく、各店がその時に安くておいしい魚を消費者へ勧めていきたい」(各団体)と話している。
  藤原会長の地元・函館はイカの名産地。これからスルメイカの盛漁期に入るが、店によって箱イカや「イケスイカ」といったようにし入れるイカの形態も違うため、組織が各店共通の特売品を決めて一括購入するといった方法はとりにくく、それぞれ店の仕入れ状況や品揃えに合わせた特売などを行っていくことにししている。
  東京魚市場卸協同組合(東卸)を中心に年1回、築地市場で行われている「魚の日」に参加してきた全水商連加盟の東京魚商業協同組合(東京漁商)も、以前から「月1回」の実施を模索していた。
下部組織の青年部連合会では、すでにメンバーをはじめ合計18店舗の店主が、それぞれ魚種などを決めて店ごとに特売を実施している。
  これら店舗では、「毎月10日は魚(とと)の日」と書かれたチラシを店内などに掲示しながら、魚の日をPRし販促に役立ててきた。
特売の予定などについては、東京魚商青年部連合会のホームページの東京魚商鮮魚店紹介で手軽に検索できる。
  青年部連合会の伊佐宏和会長が経営する東京・練馬区の鮮魚店「魚又」では、今年3月から魚の日の特売として、マグロやアサリ、塩ザケなどを通常よりも安く提供。
1000円以上の買い物客には、イカの絵が入った布製の買い物袋をプレゼントしてきた。
  伊佐会長は「仕入を行う築地市場にはさまざまな魚が入るが、特売用には、やはり人気のマグロやサケが中心」として、今後も売れ筋の魚を通常より安く販売していく予定。
  魚の日の設定については、「それぞれ店の事情があり、同じ魚種を特売するのは難しいが、毎月のイベントとして足並みを揃えることには大きな意味がある」(伊佐会長)と話している。

2009.6.29水産経済新聞

  

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