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失われる「健全な食生活」
初の食育白書で指摘
 
   政府は11月24日の閣議で、「食育白書」を決定した。2005年7月施行の食育基本法に基づく初めての報告。白書では、規則正しい、家族が食卓を囲んだ楽しい食事など、望ましい姿の「健全な食生活」が失われつつある―、と深刻な現状を指摘している。  近年、国民の「食」を求める状況が変化し、その影響が顕在化している。我が国の社会経済構造等が大きく変化していく中にあって、国民のライフスタイルや価値観・ニーズが高度化・多様化し、これに伴い食生活やこれを取り巻く環境が変わっている。また、日々忙しい生活を送る中、人々は毎日の「食」の大切さに対する意識が希薄になってきた。  
  生活のリズムとしての規則正しい食事、栄養面でのバランスの取れた食事、安全面へ配慮した食事、食べ残しや食品の廃棄という状況を改善することへ配慮した食事、あるいは家族が食卓を囲んだ楽しい食事、等の望ましい姿の「健全な食生活」が失われつつある。    昨今では、生活時間の多様化、「単独世帯」の増加等とも相まって、家族等と楽しく食卓を囲む機会が少なくなりつつある。家族そろって夕食をとる頻度で、「毎日」が昭和51年には、36.5%だったのに対し、平成16年には、25.9%と減少している。
   また近年、脂質の過剰摂取や野菜の摂取不足の栄養の偏りが見られる。野菜の摂取量は、年齢が高いほど多い傾向にあるが、最も摂取量の多い60代であっても目標とする野菜の摂取量の350グラムに達していない。
 
  朝食の欠食率については、全体で10.5%に上り、男女共に20代が最も多く(27.4%)、次いで30歳代(20.1%)となっており、年々増加傾向にある。また、朝食を欠食する子どもは「つかれる」等の不定愁訴を感じる割合が高いことや、毎日朝食を食べる子どもほどペーパーテストの得点が高い傾向が明らかになっている。
   近年では、子どもを含めて肥満の増加が見られる。男性では、30〜60歳の焼く3割に肥満が見られ、女性では60歳以上で約3割に肥満が見られる。女性の場合は20歳代の約5人に1人がやせており、若い世代を中心にやせている人の割合が増加傾向にある。
 
  生活習慣病も増加している。糖尿病については、全人口の1割を超える1,620万人が「強く疑われる」「可能性が否定できない」に当てはまる。
   メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が「強く疑われる」「予備軍と考えられる」を併せた割合は、40〜71歳の場合、男性の約2人に1人、女性の約5人に1人にのぼる。
(2006.12.12 食料経済新聞)
  

  

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