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魚残さで低魚粉飼料
大阪魚蛋白組合と近大
マダイ稚魚で有効性確認
 
日本水産学会で研究発表する近大水産研究所のアマル研究員
日本水産学会で研究発表する近大水産研究所のアマル研究員
  

近畿大水産研究所と全大阪魚蛋白事業協同組合(林靖晃代表理事)の共同研究によって、魚由来100%の食品残さを利用した低魚粉飼料の有効性が明らかになった。マダイ稚魚を対象に給餌試験したところ、一般的な魚粉配合飼料と比べ魚の成長や健康状態、飼料の消化性などに有意差はなかったという。これまで補助的に利用されてきた魚由来の食品残さが、ペルー産アンチョビーに代わる魚粉主原料となる可能性が出てきた。

3月28日、東京・品川であった日本水産学会で同研究所のビッシャシュ・アマル研究員が発表した。魚粉原料となるペルー産アンチョビーは漁獲枠減少などを背景にこれまでのような安定供給が危惧されている。

魚粉相場が高騰する中、大豆タンパク質(SBP)とコーングルテンミール(CGM)の混合物が魚粉の代替品として注目されているが、同研と同組合は逼迫(ひっぱく)する養殖経営を支えるには一層の飼料の低廉化が必要と判断。2014年度から魚由来の食品残さを利用した低魚粉飼料の研究・開発に着手した。

ラウンド魚65.3%と頭や内臓など魚の残さ34.7%から製造した魚粉と、同81%、19%から製造した魚粉、ペルー産アンチョビー魚粉の3種類を用意。それぞれ20.4%配合した飼料をマダイ稚魚に与えて比較試験した。各飼料にはSBPとCGMの混合物53.6%、魚油10%などその他原料を一様に配合した。

500リットルの屋内水槽内で1日2回、1週間に6日飽食給与して8週間飼育したところ、当初平均体重38.5グラム、体長10.7センチだったマダイ稚魚はいずれの飼料でも100g、14センチ前後に成長。マダイ体内の一般成分や各要素の蓄積率、体重に対する各内臓重値や血液性状、血しょう化学成分なども有意差はなかったという。今後は体重30グラム、300グラム、1キロのマダイを対象に食品残さの最大配合割合などを検討する方針。

2015/04/10 みなと新聞

  

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