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「超オス」フグ、長崎で19年養殖着手
優良育種で早熟・白子持ち
県内外生産者に不安感も
 
長崎県水試内で養殖適正試験を行っている「超オス」
長崎県水試内で養殖適正試験を行っている「超オス」
  

【長崎】子どもが全て雄になり高成長、早じゅくで白子が発達するトラフグ「超オス」の養殖が2019年春から始まる。18年末に長崎県総合水産試験場が卵と精子を県内の種苗生産機関に配布、翌年春に種苗が養殖業者に市販される計画。

長崎県は国産養フグの約6割を生産する国内最大産地。養フグ生産者のほとんどは白子発達前の2歳魚を市場や問屋へ販売している。2歳で白子を持つトラフグは高値で取り引きされる。

県水試は昨年、東京海洋大と連携してトラフグの子どもが全て雄になる「全オス」化技術を確立。同時に高成長で白子が早じゅく発達する優良育種にも取り組んでいる。現在は全オス化に加え、高成長・早じゅくの特性を兼ね備えた「超オス」の養殖適正確立を目指し、検討試験中。

「18年には種苗機関に超オスを導入できる。これまではある程度運まかせの早じゅく白子生産だったが、計画的な生産が可能になる」と同水試種苗量産技術開発センター魚類科の吉川壮太主任研究員。

一方、県内外生産者の超オス化に対する不安は大きい。他県生産者は「最大産地が取り組むことだけに不安が大きい。白子が一般化すれば価値が失墜しかねない上、雄の価値はどうなることか」。県トラフグ養殖連絡協議会の下松哲会長(新松浦漁協理事・同養トラフグ部会長)は「導入量を誤れば相場に大打撃を与える。適正な導入量を関係者と十分協議し決めたい。消費者が遺伝子操作と勘違いする懸念もあるので、しっかりとした説明とPRを行うべき」と話す。

「超オス化の基となる技術は国内畜産業でも行われる一般的な技術。市販化にあたり同技術の安全性を正しく伝えていく予定」と吉川主任研究員。

2016/03/15 みなと新聞

  

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