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愛媛県、養殖業の周年安定化支援
ギンザケ、ニジマスなど新たに冬場魚を強化
 
  

【松山】愛媛県は民間養殖事業者が一年を通して養殖事業に取り組めるようにするため、新たにギンザケとニジマスの養殖試験に取り組んでいる。冬場に養殖できる有力な魚の養殖技術を確立することで、春から秋にかけてのタイやブリなどの養殖に加え周年体制の養殖安定化を支援する。

養殖試験は伊予市にある県水産研究センター栽培資源研究所で行われている。

ギンザケは昨年12月に北海道から手当した発眼卵4000個を、同研究所でふ化させて現在、種苗育成試験を行っている。研究所の水槽で200グラム程度まで育った稚魚は、水温が高くなる5,6月ごろには水温が低い山間部へ移し、民間業者に委託して飼育。12月ごろには海水での養殖を行うため海面イケスへ移して育て4-5月ごろ1-1.6キロまで育ったギンザケを出荷する。県では「稚魚が夏場を無事越えられるかがカギ」(水産課谷川貴之係長)という。

ニジマスは昨年末に長野県から入手した約400グラムの稚魚約2600尾を県内漁協へ渡して成魚への海面育成試験を行っている。3月下旬段階で1キロ超まで大きくなっており、2キロ程度に育った魚を早ければ4月にとなりそうだ。ニジマスの海面養殖は県内では初となる。ミカン成分を混ぜた餌を与えて育てることから、「みかんフィッシュ」と名付けての出荷が検討されている。

愛媛県では養殖の中心となっているタイやブリなどは春から秋にかけての生産。これらの出荷後はイケスが空く。冬場に水温が比較的低くても対応できるギンザケやニジマスでの養殖技術が確立されると、養殖業者にとって大きなプラスになる。同時に愛媛県の養殖事業の拡充につながり、周年でさらに安定した産業となる。

ギンザケ養殖はすでに県内の養殖会社・宇和島プロジェクトが始めており、大手回転寿司店で売り出されている。

県の養殖はタイ、ブリを中心にカンパチ、マグロ、トラフグ、イサキ、マハタ、シマアジ、スギ、ヒラメ、近年注目されているスマなど幅広い。

輸出促進にも力を入れ、海外で人気の高い大型サイズの輸出を増やすため、10キロ程度の大型ブリの生産を強化する。

2017/03/29 水産経済新聞

  

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