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国産トラウトの養殖拡大へ
水産庁、選抜育種などの研究を強化
 
  

選抜育種などの研究を強化

水産庁は養殖業の成長産業化へ向け2018年度から、国産養殖トラウトサーモン研究の推進や飼料価格安定のための協議会の設置などを計画している。

好きな寿司種で必ず上位にランキングしているサーモンだが、刺身など生で食べられているのは欧州や南米で大規模養殖されているトラウト(ニジマス)がほとんど。国内でまとまった数量を養殖しているのはギンザケで、国内のトラウト養殖は「ご当地サーモン」的に生産されている事例が一般的で、現状では数量が限られている。

背景には、日本の漁場がトラウトの海面養殖をするには海水温が高めで養殖可能期間が短い点などが挙げられる。18年度にスタートした水産庁の戦略的魚類養殖推進事業のうち養殖魚安定生産・供給技術開発委託事業では、海水馴致技術の高度化とともに、日本の海面でも適応できる優良家系を作る養殖試験を行うことで国内のトラウト養殖大規模化への道を開く考えだ。

優良家系に求められる形質として高水温耐性、海面における高成長、高生残、疾病への耐性を想定しており、海水飼育を通じて好ましい形質をもつ親魚候補を淡水飼育へ移行し、第2世代を得ることで選抜育種を行う。

昨年11月に水産庁が開いたサーモン養殖推進会議では、「国内の生鮮サケマーケットの一角を日本産でも置き換えられれば海面サーモン養殖が成長産業になり得る」との声が出ていた。

また、今年1月には青森・深浦町で町と日本サーモンファーム?主催による「日本サーモンフォーラム」を開催。同社は、年間2,000トンのトラウトを生産する構想を明らかにしていた。

飼料価格安定へ協議会を設置

養殖飼料価格の安定のため水産庁は今年の夏にも、全国養殖飼料安定需給連絡協議会を設置する。

養殖に欠かせない生餌の供給はカタクチイワシの漁獲の減少や、小型サバの輸出拡大などにより不足している。各浜で漁獲される未利用魚や混獲される雑魚の生餌向けの流通経路は確立されていない実態がある。また養殖飼料の商品情報、調達に関する情報の収集・比較検討の場は少ない。

そこで、協議会を立ち上げ、情報を共有化し供給調達ルートの優良事例を全国展開することを目指す。

2018/5/8 水産経済新聞

        
  

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