事業概要

      事業概要

◆事業種類

本会は、定款第4条の定める次の事業を行っています。

  1. 海水養殖魚介類の種苗の確保に関する調査及び対策
  2. 海水養殖に関する技術開発及び普及
  3. 海水養殖魚介類の生産に関する研修会及び情報交換
  4. 海水養殖に必要な資金及び物資のあっせん、刊行物の発行及び情報提供
  5. 海水養殖魚介類の生産情報の提供及び展示会等による啓発
  6. 前各号のほか、本会の目的を達成するために必要な事業

 

◆各種事業の内容 (平成29年度)

1)種苗確保事業

モジャコ採捕風景

各種情報の収集や周知により、需要に見合った養殖魚の生産を進めた。
モジャコ採捕は、3月20日の開始から6月27日の終了まで全国11県で行われた。採捕状況は、シーズン前半はモジャコの付着状況が悪く、低調な採捕となる県が多かった。一方、5月以降は漁模様が好転し、例年並みの採捕結果となった。なお、採捕期間中に6回の「モジャコ情報」を発行した。
人工種苗生産業者から種苗生産実績を収集し、種苗の安定確保に役立てた。
養殖魚の在庫数量を把握するため、会員が中心となって尾数調査を実施した。ブリ・ハマチ、マダイ、トラフグ、カンパチについては年2回(9月初、3月末)、その他の魚種については年1回(9月初)行い、各種事業の基礎資料として活用すると共に、会員間で情報の共有に努めた。9月の調査は「全国一斉相互尾数調査週間」と定め、全魚種を対象に第三者の立ち会いを原則とする相互調査とした。

2)養殖指導事業

養殖魚の安全・安心対策として、消費者の信頼に応えられる安全・安心な魚作りの推進に努めた。
安全な養殖資材(漁網防汚剤、水産用医薬品等)の開発協力と普及を行った。
会員と一体となり、環境保全・改善情報の啓蒙に努めた。
経営の安定化を図るために、飼餌料の安定確保に努めると共に漁業経営セーフティーネット構築事業や漁業共済、積立ぷらす、養殖用生餌供給安定対策支援事業の活用を推進した。
国際貢献のため、外国人技能実習制度に関する取り組みを進めた。
養殖業の成長産業化に関する情報交換会を開催し、低魚粉飼料の取り組みやブリの褐変防止の取り組み等について情報提供を行った。
養魚用飼料については、(一社)日本養魚飼料協会と連携し、漁場環境に配慮した消費者の安心する安全な飼料使用の普及に努めた。

3)養殖研修事業

第43回シンポジウム

生産者としてのプライドを持って、消費者が満足するような養殖魚を提供していくため、「第43回全国海水養殖シンポジウム」を大分県別府市(ビーコンプラザ)で、平成30年2月6日に開催した。「生産者のプライド~持続可能な魚類養殖への取組~」をメインテーマとし、講演や対外向け養殖魚PRとして巨大寿司トラックによるにぎり寿司の試食や各県自慢の豪華養殖魚が当たる抽選会を行った。参加総人数は395名。シンポジウムの内容は「かん水」で順次掲載。
開催に対し、水産庁・大分県・別府市の後援を得るとともに、大分県漁業協同組合をはじめとする大分県の系統5団体より物心両面にわたり多大のご支援を頂きましたことをここに報告し、厚くお礼申し上げます。

4)図書出版事業

かん水

海水魚類養殖業界専門の情報誌として「かん水」を隔月(奇数月)に発行し、会員・養殖業者等への情報提供に努めた。
“全海水主要事業の報告”を主に、“勉強会等の講演内容”“飼餌料情報”“ローカルニュース”“全海水及び会員の活動情報”等誌面の充実を図り、府県海水(かん水)の支援を得て養殖業者の全員購読に向け取り組んだ。

5)組織強化事業

養殖漁業懇話会を5月と3月に開催し、「魚類養殖の経営安定対策に関する要望(飼餌料の安定確保について、漁業経営安定対策等について、輸出促進について、赤潮対策について、養殖共済について、育種研究について、養殖エコラベル認証について)」を行った。
各種情報や伝達事項等の周知徹底を図ると共に、養殖現場の声に耳を傾け、会員及び関連団体と協調した事業の実施に努めた。
養殖経営の安定に向け、国や関係先への要望活動を行った。

6)消費・生産管理対策事業

絵で見る養殖業

産現場からの情報発信を行うと共に、消費者・流通業者との交流の場を設け、養殖魚の需要拡大と消費者が求める養殖魚作りを進めた。

(1)消費対策事業
消費者や管理栄養士を目指す学生を対象とした養殖現場視察や意見交換会、料理教室、子供達を対象とした出前授業等を会員と連携して開催し、生産現場の実態や生産者の想いを伝えて養殖魚の消費拡大を図った。
なお、情報発信には3種類のDVD「粋な魚をお届けします!日本の養殖業(一般用)」「ウォールドくんの養しょく業ってなんだろう!?(子ども用)」「至極のトラフグ-安心!安全!国産養殖!-(トラフグ用)」やパンフレット「絵で見る養殖業」、レシピ、クリアファイル、ホームページ「ウォールドくんのお魚大百科」等を有効活用した。
消費者代表や学識経験者、流通関係者等からなる「消費対策事業検討委員会」を設置し、消費対策事業についての検討を行い、消費者が求める養殖魚の生産及び消費拡大を推進した。

(2)飼料環境対策事業
持続的な養殖方法の確立に向け、低魚粉飼料についての講習会等を開催し、効果的な使用方法等の普及啓蒙を図ると共に環境保全・環境改善を啓蒙した。
養殖に不可欠な飼餌料の安定確保に努めた。

熊本

(3)若手業者検討会事業
各地から選出された若手養殖業者による「魚類養殖の明日を考える若手検討会」や全国の若手養殖業者を対象とした「魚類養殖の明日を考える若手意見交換会」を開催し、魚類養殖の今後のあり方について検討した。検討会の結果は、全海水役員会に報告し各種事業運営に結びつけた。

7)トラフグ養殖部会事業

トラフグ部会

トラフグ養殖業者が行う産地間協力によって、国産養殖トラフグの優位性をPRし、トラフグ養殖の経営安定化を図った。また、各府県のトラフグ養殖代表者によって構成された「トラフグ養殖部会」を開催し、定期的な情報交換を実施した。
トラフグ養殖業者が活動費として拠出した資金を用い、11月29日の“いいフグの日”を中心とした消費拡大を図る為に、(一社)全国ふぐ連盟と協同で販促ポスターを作製し、関係先の料理店、百貨店等へ幅広く配付した。
東京都で開催された「ふぐサミット2017」に出席し、首都圏のフグ料理屋、流通業者等との交流を深め、トラフグの消費拡大対策について意見交換を実施した。上記会合の翌日には農林水産省の担当者とトラフグ養殖業者が抱える問題点について意見交換し、解決に向けて取り組んだ。

☆平成29年度輸出に取り組む事業者向け対策事業のうちジャパン・ブランドの確立に向けた取組への支援(水産物)事業(水産庁補助事業)
本事業は水産物・水産加工品輸出拡大協議会(事務局=(一社)大日本水産会)の会員として実施し、他会員団体と協力したオールジャパンとして多様性が豊かで高品質な日本産水産物の輸出促進活動を下記の通り実施した。
ロシア(モスクワ、エカテリンブルグ)、中国(上海)において富裕層向けレストランの料理人や流通業者を対象に、日本産水産物の安全性や調理方法、鮮度の良さ等を紹介するセミナーを開催した。
上記以外に、日本産養殖ブリのプロモーションビデオの制作や、他会員団体が輸出重点国において実施するセミナーや展示会にも協力し、日本産養殖魚の輸出拡大を図った。

※6の事業については、(一社)日本養魚飼料協会に加盟の9社(伊藤忠飼料㈱、金子産業㈱、昭和産業㈱、スクレッティング㈱、中部飼料㈱、日清丸紅飼料㈱、日本農産工業㈱、林兼産業㈱、フィード・ワン㈱)と坂本飼料㈱の協賛を得て実施した。
また、本年度は上記以外に共立製薬㈱、東海シープロ㈱の2社から事業協力の協賛を得て、各事業を実施した。