事業概要

◆事業種類

本会は、定款第4条の定める次の事業を行っています。

  1. 海水養殖魚介類の種苗の確保に関する調査及び対策
  2. 海水養殖に関する技術開発及び普及
  3. 海水養殖魚介類の生産に関する研修会及び情報交換
  4. 海水養殖に必要な資金及び物資のあっせん、刊行物の発行及び情報提供
  5. 海水養殖魚介類の生産情報の提供及び展示会等による啓発
  6. 前各号のほか、本会の目的を達成するために必要な事業

 

◆各種事業の内容 (平成31(令和元)年度)

1)種苗確保事業

モジャコ採捕風景

 各種情報の収集や周知により、需要に見合った養殖魚生産の推進に努めた。

 モジャコ採捕は、3月28日の開始から5月25 日の終了まで全国8県で行われた。採捕状況は、シーズン前半の3月、4月上旬は流れ藻は多かったものの、モジャコの付着状況が悪く、低調な採捕になった。その後、4月下旬ごろより漁模様は好転し、堅調な採捕となった。全体としては採捕尾数は昨年並みで、堅調なシーズンとなった。なお、採捕期間中に5回の「モジャコ情報」を発行した。

養殖魚の在庫数量を把握するため、会員が中心となって尾数調査を実施した。ブリ・ハマチ、マダイ、カンパチ、トラフグについては年2回(9月初、3月末)、その他の魚種については年1回(9月初)行い、各種事業の基礎資料として活用すると共に、会員間で情報の共有に努めた。9月の調査は「全国一斉相互尾数調査週間」と定め、全魚種を対象に第三者の立ち会いを原則とする相互調査とした。

 人工種苗生産業者から種苗生産実績を収集し、種苗の安定確保に役立てた。

 また、持続的な養殖方法の確立に向け、飼料の効果的な使用方法等の普及啓蒙を図ると共に環境保全・環境改善を啓蒙した。

 養殖に不可欠な飼餌料の安定確保に努めた。

 特定技能外国人の受け入れ制度等について協議を行った。

2)養殖指導事業

 養殖魚の安全・安心対策として、消費者の信頼に応えられる安全・安心な魚作りを推進した。

 安全な養殖資材(漁網防汚剤、水産用医薬品等)の開発協力と普及を行った。

 環境保全・改善情報の啓蒙に、会員と一体となり努めた。

 養殖経営の安定化を推進するために、漁業経営セーフティーネット構築事業や養殖共済、積立ぷらす、養殖用生餌供給安定対策支援事業の活用を推進すると共に飼餌料の安定確保に努めた。

 国際貢献のため、外国人技能実習制度に関する取り組みを進めた。

3)養殖研修事業

第45回シンポジウム

 令和へと時代が新たになった今、安全・安心な国産養殖魚の魅力を国内外へ発信できるように、「第45 回全国海水養殖シンポジウム」を長崎県長崎市(ザ・ホテル長崎BWプレミアコレクション)で、令和2年2月18 日に開催した。「「令和」新時代-魅力ある魚類養殖業の幕開け-」をメインテーマとし、講演やパネルディスカッション、各種報告を行った他、対外向け養殖魚PR イベントとしてトラフグ唐揚げの試食と各県自慢の豪華養殖魚が当たる抽選会を行った。参加総人数は435 名。シンポジウムの内容は「かん水」で掲載。

 開催に対し、水産庁・長崎県・長崎市の後援を得ると共に、長崎県漁業協同組合連合会をはじめとする長崎県の系統6団体より物心両面にわたり多大のご支援を頂きましたことをここに報告し、厚くお礼申し上げます。

4)図書出版事業

かん水

 海水魚類養殖業界専門の情報誌として「かん水」を隔月(奇数月)に発行し、会員・養殖業者等への情報提供を行った。

 “全海水主要事業の報告”を主に、“全海水及び会員の活動情報”“最新の研究内容の紹介”“飼餌料情報”“ローカルニュース”等誌面の充実を図り、府県海水(かん水)の支援を得て養殖業者の全員購読に向け取り組んだ。

5)組織強化事業

 自民党・養殖漁業懇話会を3回開催し、「魚類養殖の経営安定対策に関する要望(飼餌料の安定確保について、養殖共済と漁業収入安定対策について、赤潮対策について、育種研究について、資金調達について、魚病対策について)」、「養殖業成長産業化に関する要望(漁場環境モニタリングとICTの活用について、育種研究について、飼餌料の安定確保について、魚病対策について、輸出対策について)」を行った。

 新型コロナウイルス感染症の影響について、情報収集を行うと共に会員の意見を取りまとめ、国や関係先等に要望を行った。

 各種情報や伝達事項等の周知徹底を図ると共に、養殖現場の声に耳を傾け、会員及び関連団体と協調した事業の実施に努めた。

6)消費・生産管理対策事業

絵で見る養殖業

生産現場からの情報発信等を行い、養殖業の重要性と養殖魚の素晴らしさを消費者に伝えると共に、消費者・流通業者との交流の場を設け、養殖魚の需要拡大と消費者が求める養殖魚作りを進めた。

(1)消費対策事業

 消費者や管理栄養士を目指す学生を対象とした意見交換会、料理教室、子供達を対象とした出前授業等を会員と連携して開催し、養殖魚の現状やメリット、美味しさ等を伝えて養殖魚の消費拡大を図った。

 なお、情報発信にはパンフレット「絵で見る海面魚類養殖業」や3種類のDVD「粋な魚をお届けします!日本の養殖業(一般用)」「ウォールドくんの養しょく業ってなんだろう⁉(子ども用)」「至極のトラフグ-安心!安全!国産養殖!-(トラフグ用)」、クリアファイル、レシピ、シールを有効活用した。

 前年度に全面リニューアルしたホームページ「ウォールドくんのお魚大百科」は、情報をより分かりやすく伝えるため、内容の改善を進めた。

 消費者代表や学識経験者、流通関係者等からなる「消費対策事業検討委員会」を設置し、消費対策事業についての検討を行い、消費者が求める養殖魚の生産及び消費拡大を推進した。

(2)若手業者検討会事業

若手検討会

 各地から選出された若手養殖業者による「魚類養殖の明日を考える若手検討会」や全国の若手養殖業者を対象とした「魚類養殖の明日を考える若手意見交換会」を開催し、魚類養殖の今後のあり方について検討した。検討会の結果は、全海水役員会に報告し各種事業運営に結びつけた。

7)トラフグ養殖部会事業

トラフグ部会

 トラフグ養殖業者が行う産地間協力によって、国産養殖トラフグの優位性をPR し、トラフグ養殖の経営安定化を図った。また、各府県のトラフグ養殖代表者によって構成された「トラフグ養殖部会」を開催し、定期的な情報交換を実施した。

 西日本陸上トラフグ養殖協議会と初めて意見交換会を開催し、陸上養殖の現状把握及び情報交換を行った。

 トラフグ養殖業者が活動費として拠出した資金を用い、11 月29 日の“いいフグの日”を中心とした消費拡大を図る為に、(一社)全国ふぐ連盟と協同で販促ポスターを作製し、関係先の料理店、百貨店等へ幅広く配付した。

 「フグサミット2019」を東京都で(一社)全国ふぐ連盟と共催し、首都圏のフグ料理屋、流通業者等との交流を深め、トラフグの消費拡大対策や統一免許について意見交換を実施した。上記会合の翌日には農林水産省の担当者とトラフグ養殖業者が抱える問題点について意見交換し、解決に向けて取り組んだ。

 訪日外国人富裕層への知名度向上及び消費促進を狙い、訪日外国人をオペレートする旅行会社・ランドオペレーター・インバウンド事業者・飲食店関係者を招いてPRイベントを大阪で国産水産物流通促進センターの補助を受け開催した。

 第5回ジャパンフィッシャーマンズフェスティバル2019に国産養殖トラフグを使用した店舗として出店された「笑ふぐ」に協賛し関東の消費者に向けてPRを行った。

☆輸出促進事業

平成30 年度重点分野・テーマ別に集中実施する販売促進の強化等緊急対策事業(水産庁補助事業)

 本事業は水産物・水産加工品輸出拡大協議会(事務局=(一社)大日本水産会)の会員として実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった。

 なお、他会員団体が輸出重点国において実施するセミナー・商談会等に協力し、日本産養殖魚の輸出促進を図った。

※各種事業については、(一社)日本養魚飼料協会に加盟の8社(伊藤忠飼料㈱、金子産業㈱、昭和産業㈱、中部飼料㈱、日清丸紅飼料㈱、日本農産工業㈱、林兼産業㈱、フィード・ワン㈱)、および坂本飼料㈱から事業協力の協賛を得て実施した。