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養殖魚のワクチン
魚の健康管理は、養殖を行う上で大変重要なポイントです。
近年は、ワクチンが開発され、治療から要望へと病気への対応が大きく変わってきています。
ワクチンなどの水産用医薬品は、私たち人間が使用している医薬品と同じように「薬事法」に基づいて承認されており、魚ごとに使用方法、休薬期間などが厳しく定められています。
元気な魚を育てるための水産用ワクチンQ&A
水産用ワクチンとは?
魚由来のウイルスや細菌を不活性化したものを成分とし、特定の病気を予防する水産用医薬品です。
ワクチンは、エサに混ぜて与える方法、魚を漬ける方法および注射する方法があります。
ワクチンの良い点は?
ワクチンは「免疫」の働きを利用して病気を予防する技術です。
稚魚のうちに接種されたワクチンによる「免疫」だけが残って病気の予防に働くため、病気が発生するたびに抗生物質で血ようする従来の技術と比較して薬剤残留の心配がないことなど、数多くの利点があります。
どのように使われていますか?
投与される魚自体が健康でなければワクチンの防御効果が発揮しにくくなるため、投与前後の適切な飼育管理、衛生管理が重要です。
このことから、適正な給餌、適正な飼育密度及び酸素が十分な状態で、健康に育った魚に接種されます。
ワクチンの安全性は?
動物用医薬品であり、薬事法に基づく国の承認、検定等各種の制度により、品質、有効性及び安全性が保証されています。
ワクチンの購入及び指導機関の指導はどうなっているのですか?
都道府県の水産試験場、家畜保健衛生所等の指導機関が指導しています。
使用する場合は、上記指導機関に連絡し、水産用ワクチンの使用の指導を受けるとともに、指導書の交付を受けて必要量を購入します。
◆購入及び指導の手順
- 指導機関に連絡
- 水産用ワクチン使用の指導を受ける
- 指導書の交付
- 必要量を購入
ワクチンの使用にあたってどのような注意がされていますか?
ワクチンは以下の項目等に注意をして使用します。
- 対象となる病気以外のものには効かない。
- 免疫を獲得するのに日数がかかるため、病気の発生時期を踏まえ、あらかじめ投与する。
- 使用に際しては必ず指導機関の指導を受ける。
- 使用前に使用説明書をよく読み、用法・用量、使用上の注意等に従って使用する。
- 投与前、魚の健康状態をよく観察し、異常のある場合には投与しない。
- 開封したワクチンは一度に使い切る。
- ワクチンは2~5℃の暗所に保存し、凍らせない。