第11回長崎県「旨い本マグロまつり」
2023年12月13日
最優秀、優秀賞とも上五島が独占
11回目を迎える長崎県の「旨い本マグロまつり」および品評会(JF長崎漁連、長崎県まぐろ養殖協議会主催)が12月8日、長崎市内のサンプリエール長崎で開かれた。最優秀賞は2014年以来2回目となる㈱宝生水産が、優秀賞は15年に続きやはり2回目の㈱橋口水産がそれぞれ受賞した。どちらも上五島地区の生産者。翌日には市内のおくんち広場で開催された長崎県水産加工振興祭でマグロの解体ショーおよび即売会を開催。「長崎マグロ」の定着を思わせる賑わいとなった。
品評会で審査委員長を務めたのは、長崎大学の橘勝康名誉教授。「最優秀賞のマグロはもちろん素晴らしく点数も高かった」としながら「一般審査員の評価がいちばん高かったのは優秀賞。それ以下は本当に僅差だった。次回以降の品評会ではどのマグロが最優秀賞になってもおかしくない」と全体のレベルの高さを評価。今後への期待を込めた。
審査は市場や流通の関係者などマグロをよく知る専門委員12人と、長崎大学の学生や県立長崎鶴洋高校の生徒らを含めた一般審査委員15人が行い、味や見た目について「ブラインド」により採点した。
専門審査委員が腰をかがめて光の当て方を変えながら真剣な面持ちで審査をする一方、一般審査委員は「おいしい。これならいくらでも食べられる」と迷いつつも笑顔で採点していた。
長崎県ではマグロ養殖の生産量が増え始めた13年に、「これからは量よりも質の時代」として品評会を開催。新型コロナウイルス禍で開催を見送った年もあったが、今年で11回目を迎えた。
マグロ解体ショー 即売会で賑わい
9日には、長崎県水産加工振興祭が開催されているおくんち広場でマグロ解体ショーを開催。重量当てクイズなどで盛り上がった。
200グラム相当一パックどれでも1,000円の破格での即売会は9、10日の両日に実施。初日はマグロ解体ショー直後から始まり、「年末にここに来たらおいしいマグロが安く買える」と、消費者による30メートルを超える長い列ができた。
2023年12月13日 水産経済新聞