豊かな漁場と生産者の巧みな技術

毎月3~7日は「さかなの日」

2022年10月31日

FISH-1でキックオフイベント
野村大臣が制定宣言

「さかなの日」制定を宣言する野村大臣
「さかなの日」制定を宣言する野村大臣

農林水産省で10月28日に行われた会見で野村哲郎大臣は、水産物の消費拡大に向けた官民の取り組みを推進するために「毎月3~7日を『さかなの日』と制定する」と宣言した。また、11月の同期間を「いいさかなの日」として活動強化週間とし、27日に開催される「FISH-1グランプリ」でキックオフイベントを行うことも発表された。

賛同する事業者は農林水産省のホームページ(HP)から申請する。水産庁はコンセプトに賛同し魚食普及を行う企業などをメンバーとして、HPで活動内容を紹介していく。10月24日時点で628企業などが賛同メンバーとして名乗りを挙げている。

コンセプトを「さかな×サステナ(サステナビリティの略)」として、国連の持続可能な開発目標(SDGs)をイメージさせるカラフルなロゴを作成し、商標登録を申請中。

農林水産省では魚の消費拡大を推し進める取り組み例として、未利用魚、低利用魚の活用や、完全養殖、調理の簡便化、水産エコラベルの認証取得を挙げている。

野村大臣は、主要魚種の漁獲量が減り単価が上がっているのが消費量減少の要因ではないかとの記者の質問に対し、「需要に見合った安定した供給ができる」と養殖の必要性について語った。

賛同事業者のうちイオンリテール㈱は、サスティナブルシーフードの拡大やメニューを提案。くら寿司㈱は低利用魚の活用や食品ロス削減、㈱ファミリーマートは売場でのPOPの掲出による魚惣菜の販売を促進。マルハニチロや日本水産も賛同している。

同省では「水産資源は元来、持続可能な資源」とし、「日本は適切に水産資源を管理しており、養殖業においても持続可能な生産を推進しているため、魚を選択して食べることはSDGsの『持続可能な生産消費形態を確保する』(目標12)につながる」と訴えている。

2021年3月に設置された新たな生活様式に対応した水産物消費拡大検討会の後継委員会として同年10月、さかなの日推進委員会が発足。中央魚類㈱の伊藤晴彦社長や放送作家の小山薫堂氏、㈱イトーヨーカ堂、クックパッド㈱、㈱ぐるなび、㈱ベネッセコーポレーションなどの担当者が委員を務めた。

2022年10月31日 水産経済新聞

おもしろ情報一覧に戻る

ページの先頭に戻る