豊かな漁場と生産者の巧みな技術

徳島魚市グループ旭物産、冷凍刺身の本格販売へ

2022年11月1日

冷凍なのにぷりっとお刺身(右からマダイ、ブリ、カンパチ)
冷凍なのにぷりっとお刺身(右からマダイ、ブリ、カンパチ)

徳島魚市グループで、養殖資材の販売や食品卸を行う旭物産(徳島市、吉本創一社長)は11月1日から、「冷凍なのにぷりっとお刺身」(ぷりっとお刺身)シリーズの本格販売をスタートする。ブリ、マダイ、カンパチの3種類で、スライス品。内容量は40グラム。いずれも添加物不使用で、一度も冷凍していない刺身と遜色ないおいしさが特長だ。同社大阪営業所の井阪光汰主任は「冷凍刺身のパイオニアとしての自負がある。同業者と競いながら冷凍刺身という新しいマーケットを拡大していきたい」と強調する。

2020年以降のコロナ禍で内食需要の拡大により、保存性や簡便性のある冷凍食品ニーズが伸張。冷凍食品のイメージが向上している。また、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けた取り組みが進む中で、徳島魚市グループとしても食品ロスの削減や取引先の廃棄ロス、さらには水産物消費の裾野を広げる取り組みをスタートしており、業界に先駆け冷凍刺身の開発に乗り出していた。

ぷりっとお刺身シリーズは、グループの江戸旭(東京・大田市場内)と徳島市中央卸売市場の仲卸の加工場で製造。1月、コンビニエンスストアが採用し、現在でも好調な売れ行きを見せている。

旭物産は今後、市販用の冷凍刺身の需要が高まるとし、量販店・スーパー向けの製品開発に乗り出していた。厳選した仕入れ体制や市場内活魚水槽による高鮮度の原魚使用、独自の加工技術、凍結技術などによって商品力を最大化した。

主な販路は量販店、スーパー、電子商取引サイト業者など。将来的にはOEM(相手先ブランド名製造)品やプライベートブランド(PB)品の製造も対応する考え。

2022年11月1日 みなと新聞

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