豊かな漁場と生産者の巧みな技術

JR西日本、カンパチなど新幹線に混載

2021年01月21日

鹿児島から関西圏へ。JR九州と2月に実証試験

JR西日本は2月から、九州・山陽新幹線を活用し、人と貨物を一緒に運ぶ貨客混載事業の実証試験を始める。山陽・九州新幹線相互直通10周年に合わせJR九州と共同で取り組み、鹿児島から関西圏へ在来線や輸送車などを組み合わせて運び、ホテル、レストランへ届ける。鹿児島県産のカンパチ、ヒラマサなどの水産物や地域特産品などが対象。JR西日本はこれまで北陸産の水産物で混載輸送実験を行っているが、九州・山陽新幹線を使った実証は初めて。貨物輸送の新たな事業化、地域活性化への貢献を目指す。

計画によると、鹿児島県産の水産物(カンパチ、ヒラマサ)をはじめ地域特産品を鹿児島中央駅から新大阪駅まで、新幹線車両の車内販売用台車収納スペースを使って輸送。新大阪から在来線や輸送車に積み替えて大阪、京都のホテルやレストランに届ける。「実施日や運ぶ対象品物などは調整中」(東京広報室)。

同社は新幹線・在来線の旅客列車、輸送車両、特産品生産者らが連携することで地域活性化を支援するとともに、鉄道貨物輸送による新市場創出など新たな事業育成に結び付けることを狙う。

JR各社は新幹線と在来線のもつスピード、定時・安定輸送の優位性を活かした貨客輸送試験事業を相次いでスタートさせている。

北海道や北陸産水産物の新幹線を使った輸送実証試験で成果を上げており、これまでもJR西日本はJR東日本と連携し、金沢からカニやシロエビを首都圏にテスト輸送した。

またJR東日本は在来線を使った輸送にも取り組んでおり、茨城県産(大洗)の生シラス、静岡県産(伊豆)のイセエビを東京に運びイベント会場で販売、人気を博すなど好評を得ている。

20211/21 水産経済新聞

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