豊かな漁場と生産者の巧みな技術

国際ふぐ協会 マレーシア 高級料理店「NOBU」で試食会

2022年03月3日

長崎県産養殖トラフグなど提供 シェフやバイヤー高評価

食材を生かしたメニューが用意された
食材を生かしたメニューが用意された

国際ふぐ協会(古川幸弘会長)はこのほど、日本産フグやブリ、ホタテ、タイのプロモーション試食会をマレーシア・クアラルンプールの高級料理店「NOBU」で開いた。現地のレストランシェフ、バイヤー、メディア関係者約50人を招待し、長崎県産養殖トラフグ1キロサイズの身欠きや白子を材料に、刺身などを提供。参加者からも高い評価を得た。

会場では全海水が作成したフグに関する動画「福の国」を上映し、養殖フグの生産、加工の実態を紹介した。㈱吉田水産、ミツイ水産㈱、JF新松浦漁協など8社・団体のフグ加工品のサンプルを展示し、参加者にフグ製品の幅広さなどをアピール。早速トラフグのから揚げの問い合わせを受けるなど、手応えを感じている。

マレーシアでのフグのPRイベントは2回目。日本国内と同様に筋肉部位や皮、白子なども輸出できるため、コースでの提供も可能。現地では海外旅行もままならない中「日本らしい食」として、高級食材の人気は高まっているという。

「NOBU」は松久信幸氏がオーナーシェフを務める、米国ニューヨークなど世界各地に展開するレストラン。俳優のロバート・デ・ニーロが経営に参画していることでも知られる。

シンガポールでも2月の1か月間は、日本料理店「厨ダイニング」で日本産のフグ、ブリ、ホタテを試食してもらうプロモーションを実施した。「厨ダイニング」は、シンガポールだけでなく近隣諸国を含め最大級のレストラン経営企業のRE&Sが経営している日本食専門店。

シンガポールでは現在、フグの筋肉部位のみしか可食できないが、フグ食のファンを増やすことで白子や皮、ヒレといった部位の解禁にもつなげたい考えだ。

国際ふぐ協会の古川会長は「『ポストコロナ』のためにもイベントを続けていくのは大事」と話し、「こうした中でもイベントが開けてほっとしている」と安堵。「来年度こそは、現地に行ってプロモーション活動ができるようにしたい」と意気込む。

サンプルリストを興味深く見る参加者
サンプルリストを興味深く見る参加者

2022年3月3日 水産経済新聞

おもしろ情報一覧に戻る

ページの先頭に戻る