豊かな漁場と生産者の巧みな技術

日水が“黒瀬ぶり”缶詰

2022年09月27日

地域限定 10月発売 尾肉活用で食ロス削減

ぶり大根 黒瀬ぶり尾肉使用
ぶり大根 黒瀬ぶり尾肉使用

日本水産(浜田晋吾社長)はグループ企業の黒瀬水産(宮崎県串間市、熊倉直樹社長)が生産する「黒瀬ぶり」の加工時に発生する尾肉を有効活用した缶詰を販売する。関東甲信越の地域限定で10月1日に発売。これまでは飼料として活用していたが、資源の付加価値を高め、フードロスの対策を進める狙いだ。

発売するのは、缶詰「ぶり大根 黒瀬ぶり尾肉使用」(170グラム、オープン価格)。黒瀬ぶりは独自のノウハウにより、「1年間を通して脂がのったおいしい状態で出荷している養殖ブリ。2022年度から出荷の全量が人工種苗となった」(日本水産)。出荷サイズに育ったブリは水揚げ後、短時間のうちに加工場でフィレーやロインに加工されるが、その際に年間30トンの尾肉が発生するという。

尾肉をオーブンで香ばしく焼き、甘みの強い九州のしょうゆで味付けし、ブリと大根のうま味を引き出した。丁寧に手詰めしているのも特長だ。佐賀県の協力工場で生産する。

日本水産では同品について「これまで食用として活用されてこなかった資源の付加価値を高めるものであり、今後もフードロスの削減につながる活動に取り組んでいく」としている。

2022年9月27日 みなと新聞

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