うおいちと徳島県など摂南大で料理教室
2022年11月4日
魚食普及、捌き方伝授
大日本水産会、㈱うおいち、徳島県政策創造部関西本部は10月18、25日の両日、摂南大学枚方キャンパスで「お魚料理教室」を開催した。
魚食普及と徳島県産食材の消費拡大を目的に、同大学農学部食品栄養学科の1年生約100人を対象に実施。学生らは、うおいち社員と県職員のアドバイスを受けながら、「すだちぶり」の幼魚約1.5キロを各班2尾ずつ捌いた。
冒頭、徳島県の矢野靖和営業推進担当主任が県の観光地や「すだちぶり」などの特産品を紹介。大消費地の関西に近く、新鮮な食材を供給可能な生産地の強みや魅力をアピールした。
料理教室では、うおいち市場営業本部大阪営業業務部販促営業広報課の宮崎紗佑里氏が講師として、調理を実演。学生らは宮崎氏の包丁捌きを参考に、互いに協力しながら「すだちぶり」を三枚おろしにした。
同大学の安藤真美教授は「新鮮な魚を捌くことは、学生にとって非常に大きな経験になる。魚を食べる機会が減少しているが、海に囲まれた日本の魚食文化を途切れさせることがないように受け継いでほしい」と料理教室の意義を話した。
同県からは「すだちぶり」のほか、クロノリ、スダチ、シイタケ、レンコン、カキ、半田そうめんなども提供。学生はこれら県産食材を手際よく調理し、「徳島しいたけとハマチの炊き込みごはん-すだち風味」「徳島れんこんの甘酢サラダ-小鉢」「ハマチと徳島れんこんの照り焼き-小鉢」「かつお出汁で半田そうめん-焼き海苔」「ハマチの湯引き刺身」を完成させた。
丸魚を初めて捌いた学生は、「丸魚はどこから捌けばいいのか分からなかった。今回の料理教室で、最初に包丁を入れる場所や捌き方を学ぶことができた」と感想を述べた。
講師を務めた宮崎氏は、「管理栄養士を目指す学生に魚の魅力、アラまで余すことなく食べられることを伝えた。魚に興味をもってもらい、食に関わる仕事に就いた時には、水産品を積極的に使用してほしい」と話した。
2022年11月4日 水産経済新聞