豊かな漁場と生産者の巧みな技術

長崎養殖マグロ品評会、解体ショーも復活

2022年12月13日

厳正な審査が行われた
厳正な審査が行われた

第10回長崎県の「旨い本マグロまつり」および品評会(JF長崎漁連、長崎県まぐろ養殖協議会主催)が12月9日、長崎市内のサンプリエール長崎で開かれ、㈲勝栄水産が最優秀賞を、双日ツナファーム鷹島㈱が優秀賞をそれぞれ受賞した。翌日、市内のおくんち広場で行われた水産加工振興祭では3年ぶりのマグロ解体ショーも開催。一パック1,000円の即売会には販売開始前から長蛇の列ができた。

第1回から審査委員長を務める農林水産省の宮原正典顧問は講評で、長崎の養殖マグロの質の高さに触れたうえで「40キロ程度のサイズで天然ではあんな魚は出てこない。市場でも養殖マグロは不可欠になっている。品評会の結果が、長崎マグロの評価として価格維持につながれば」と話した。

勝栄水産の安藤翔平取締役はマグロを取り巻く環境の複雑さに触れてから、「業界一丸となって乗り越えたい」と今後の方向性にも言及。受賞の喜びを「ブラボー」と表現し、会場を沸かせた。

双日ツナファーム鷹島の大西啓之社長は「今回出品したマグロは、五島沖で2019年にまき網で漁獲され、長崎で養殖した『本当の長崎マグロ』」とアピール。

宮原顧問はじめ市場、流通関係者らの専門審査員11人と、長崎大学、長崎鶴洋高校の学生、生徒らの一般審査員15名が色や味をブラインドで評価した。昨年は出品サイズを50~60キロとしていたが、今期は在池尾数が各社ともに少ないため、40~60キロと対象を広げた。

品評会の翌日は水産加工振興祭に参加し、マグロの解体ショーおよび即売会を実施した。

58キロのマグロの重量当てクイズなどで、当選者には頬肉などの希少部位をプレゼント。おいしさをアピールした。

次々と切り分けられる養殖マグロ
次々と切り分けられる養殖マグロ

2022年12月13日 水産経済新聞

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