豊かな漁場と生産者の巧みな技術

8年目「淡路島サクラマス」

2023年03月9日

地元でお披露目 地域団体商標も取得
1万尾へ増産、成育順調

お披露目会であいさつする前田組合長
お披露目会であいさつする前田組合長

淡路島サクラマスプロモーション実行委員会(委員長・和田昌治市産業建設部長、南あわじ市・生産者・県・淡路島観光協会・飲食店などで構成)は2月28日、兵庫・南あわじ市内で、地元の福良湾で養殖した「淡路島サクラマス」のお披露目会を行った。

地方創生事業の一環で始まった「淡路島サクラマス」の生産販売は今年で8年目。地元で養殖したサクラマスを、飲食店や宿泊施設などと連携してご当地メニューとしてアピール。冬の「淡路島3年とらふぐ」、夏の「沼島のハモ」に並ぶご当地グルメに育てようと取り組んでいる。参加店舗は島内全域で、今年は3月から5月末まで33の飲食・宿泊施設などで、56メニューを提供する。

今期もJF福良漁協(前田若男組合長)の若男水産㈱(前田社長)が約4トンの稚魚を昨年12月に導入し育成している。

淡路島サクラマスについて、前田組合長は「かつては春の訪れといえばイカナゴ新仔だったが、近年はサクラマスが食べられる時期が来ると春が感じられるようになったと言う人も出てきている。昨年5月には『淡路島サクラマス』で地域団体商標を取得した」と言及。

また「今年の稚魚は池入れ時から例年よりも魚体が大きく、昨年のように海水温が低いといったこともなく、現在は例年と比べて少し大きめの1.2~1.3キロサイズに育っている。昨期も9,000尾を生産したが、需要に十分に応えることができず、今年は1万尾に増やしている。今期も順調に成長している」と話した。

テレビ・新聞などメディアの報道も多く、淡路島地域一体で取り組む「淡路島サクラマス」の飲食事業は好評。昨期は、同サクラマスの料理全体で2万6,445食、8,421万円を販売した。

前田組合長は「今期は『全国旅行支援』もあって宿泊・飲食などが堅調に推移しており、来島する人も多い。引き続きおいしいサクラマスを提供できるように育てていく。淡路島でサクラマスを味わっていただきたい」と話した。

1万尾生産される「淡路島サクラマス」
1万尾生産される「淡路島サクラマス」

2023年3月9日 水産経済新聞

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