豊かな漁場と生産者の巧みな技術

「かぼすヒラメ」食べて

2023年03月17日

大分・下入津の組合が販促

かぼすヒラメを販促する河内組合長(左)と森岡社長(右)と佐伯市職員の皆さん
かぼすヒラメを販促する河内組合長(左)と森岡社長(右)と佐伯市職員の皆さん

ヒラメの養殖業者でつくる下入津ヒラメ組合(大分県佐伯市、河内伸浩組合長)は3月15日、県のブランド養殖ヒラメ「かぼすヒラメ」の販促イベントを福岡市の唐人町商店街で開催した。大分県や佐伯市の職員、同商店街の惣菜店と協力してPRした。

かぼすヒラメは大分県漁協(大分市、中根隆文組合長)が2010年にブランド化。与える餌の1%をカボスの果汁として出荷前に20回以上給餌、あるいは、餌の0.5%をカボス果皮のパウダーとして出荷前に25回以上給餌することが条件で、1尾1キロ前後の佐伯産のものが認定される。近年の年間出荷尾数は3万5,000~4万尾で推移しており、ピーク時には6万尾を出荷。その知名度向上を図ろうと、県を挙げて販促に取り組んできた。

この日のイベントは、同商店街連合会が定める毎月1、15日の「得々デー」に合わせて開催。佐伯産の水産物を使ったメニューを日ごろから提供する惣菜店「とく助」で、かぼすヒラメの試食・販売会を実施した。

ヒラメ組合の広報を務め、かぼすヒラメを養殖する森岡水産(佐伯市)の森岡道彦社長は「コロナで飲食店向けの出荷が停滞するなどの影響もあったが、今後は販路拡大を目指し大分県外でのPRにさらに力を入れていく。おいしさを広く知ってもらいたい」と力を込め、来店客に刺身を振る舞った。

また、ヒラメ養殖の河内水産(同市)社長と組合長を兼任する河内氏は「かぼすヒラメは、カルパッチョやムニエル、唐揚げ、お吸い物など利用シーンが豊富」と説明。佐伯市担当者は「カボスの成分が脂身とよく合い、さっぱりと仕上がっている。養殖ヒラメの生産量は大分県が日本一」と話した。県ではかぼすヒラメの他に、「かぼすブリ」や「かぼすヒラマサ」「かぼすフグ」といったカボス使用の餌を与えて育てた養殖魚を開発。〝かぼす4兄弟〟としてブランド化している。

県特産のカボスで育ったかぼすヒラメ
県特産のカボスで育ったかぼすヒラメ
かぼすヒラメの刺身
かぼすヒラメの刺身

2023年3月17日 みなと新聞

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