豊かな漁場と生産者の巧みな技術

三重県漁連が冷凍刺身「新鮮直送」マダイなど4品追加

2023年05月19日

量販やコンビニに提案強化

「新鮮直送」シリーズの冷凍刺身(左上から時計回りに「活〆しまあじ」「活〆ひらめ」「活〆かんぱち」「活〆サーモン」「活〆真鯛」)
「新鮮直送」シリーズの冷凍刺身(左上から時計回りに「活〆しまあじ」「活〆ひらめ」「活〆かんぱち」「活〆サーモン」「活〆真鯛」)

三重県漁連(津市、湯浅雅人会長)の三浦活魚流通センター(神奈川県三浦市)はこのほど、「新鮮直送」シリーズに冷凍刺身を追加した。既に一部の量販店が採用しており、今後は量販店・スーパー、コンビニ、回転寿司や居酒屋などの外食産業に提案。さらに輸出も視野に入れ、国内外での拡販に乗り出す。

追加したのは「活〆真鯛」「活〆かんぱち」「活〆ひらめ」「活〆しまあじ」の4品で、内容量が5切入の市販品。原魚はすべて活魚で、マダイが主に三重県産。ヒラメは三重県産、カンパチが鹿児島県産を主体に使用し、シマアジについては三重県や四国、九州から厳選する。

搬入した活魚を同センターの目の前にある施設の会場いけすやセンター内にある活魚水槽で蓄養。製造に合わせ水揚げ、活締めし、その日のうちにアルコールブライン凍結機で急速凍結まで行う。「活魚と独自の技術によって、解凍から半日たっても食感を維持している。通常のチルドの刺身と比べても大差はない」と、県漁連東京事業所の小林勇介調査役は強調する。

同センターは6年前、養殖活魚を水揚げ当日にサクやブロックに加工し、量販店などに届ける新鮮直送シリーズを発売。約2年前には、外食向けにサーモンの冷凍スライス品の製造に着手した。その実績と加工技術が取引先から評価され、これまでにサーモンの冷凍刺身をスポットで販売。さらに、冷凍刺身の製造依頼があり、このほど魚種を拡大した。

谷口洋・東京事業所首都圏統括部長兼所長は「フードロスなどSDGs(持続可能な開発目標)の観点から、量販店で冷凍水産物、コンビニでは冷凍品の品ぞろえを充実する動きがある。さらに、冷凍刺身の需要は今後拡大するだろう」と見通す。今後はブリの冷凍刺身の開発に取り組む。要望があれば内容量の変更にも対応する。

▼三重県漁連東京事業所 =(電)03・3545・4698

「新鮮直送」シリーズの冷凍刺身

2023年5月19日 みなと新聞

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