オークワ「柿ぶり」販売
2023年11月29日
和歌山産柿の皮餌に養殖
和歌山を中心に関西、中部地域で食品スーパーを展開するオークワ(和歌山市、大桑弘嗣社長)は11月25日、同県が生産量日本一を誇る柿の皮を配合飼料に加えた餌で育てたブリ、「柿ぶり」を全店で販売した。同社の担当者は「県の名物を使い育てたオリジナル魚として認知度を高めていく」と力を込める。
東海シープロ 大分県で育成
同社が独自の魚をつくりたいと考え和歌山県に相談した際に、同県かつらぎ町の特産物であるあんぽ柿をつくる際に廃棄している柿の皮を活用してはどうかと提案された。そして、東海シープロ(福岡市、田邉利光社長)にオークワから話を持ちかけ魚種の選定などをした結果、ブリの餌に良いと決まったという。
同ブリは東海シープロの子会社が大分県の養殖場で育成している。柿の皮に含まれるタンニンやビタミンC、βカロテンなどにより、「血合いの退色が遅くなり見栄えし健康にも良いブリとなった」とオークワは説明する。
同ブリの売価は100グラム当たり切り身が298円、同サクが398円。28日からは一部店舗で販売している。今後は認知度を高め、将来的には同社のプライベートブランド化も視野に入れているという。
2023年11月29日 みなと新聞